Clinical
Topics |
1) |
SubmergedとNon-submerged
インプラント体とアバットメントの連結部のレベルが治癒の間、粘膜下にあるものをSubmergedと言うが、現在の一般的な適応症は以下の通りである。
Submerged:審美領域、GBRケースで行なう。
ただし、ジョイント部 はBiological Widthを考慮する。通常2回法である。
Non-submerged:非審美領域で行なう。Immediate loadingが可能。 通常1回法。インプラントの上皮付着はジョイント部より下方で止まる。従って、予後を推量すると
non-submergedの方が有利である。 |
2) |
Press Fit
インプラントが初期安定性を達成するということは、皮質骨に圧が加わった状態になる。圧が加わった部分では、血管の圧迫による虚血が生じ骨のネクローゼを起すが、その後、オステオインテグレーションが達成される。したがって、皮質骨に極力コンプレッションを加えないようにするためには、プレタップが必要となる。
また、埋入の最終段階でフィクスチャ−に過度の力が加わらない様配慮が必要。
(編者注:ブローネマルク、3I等では、トルクコントロール下にてITIとは異なった径のドリルを用いてドリリングの後、埋入操作を行なうため、現時点で余り論じられる事はない。) |
3) |
SLA
ITI独自のチタン表面処理でSand-blasted,Large grid,Acid-etched の略。術後6週で咬合負荷が可能と言われている。GBR等を併用する場合は、通常の治癒期間(4−6ヶ月)を要する。 |
4) |
Recall interval
通常の歯周炎のリコールに準じるのが妥当である。
即ち3,4ヶ月 に一度とする。
1回のリコールに要する時間は。
診査診断 10分
モチベーションTBI 5分
機械的清掃 30分
歯面研磨、フッ素塗布 10分
歯科医師による確認 5分
計 60分
決して簡単に行なえるわけではなく、自ずと患者数の許容限度 を推し量る事が出来る。 |
5) |
インプラント周囲炎
歯牙周囲の歯周炎と異なるのは、細菌性炎症が直接骨に波及し、破骨細胞が活発化して骨炎、骨髄炎の様相を呈する。これは、プラークを除去した後の状態でも同じであり、軟組織による防禦機構が存在しない。従って、骨の吸収は早い傾向が考えられる。 |
6) |
CIST:Cumulative
Interceptive Supportive Therapy
インプラント周囲炎の診断と治療方法マニュアル
次ぎのClinical Parameterを使用して診断する。
* PII プラークインデックス
* BOP プロ−ビング時の出血
* Supp 排膿の有無
* PPDmm プロ−ビングポケットデプス
* RXDefect X線による透過像の程度
CIST modalities:治療は以下の方法を組み合わせて行なう。
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A: |
Mechanical cleaning (rubber
cap,polishing paste) |
B: |
Antiseptic therapy(0.1-0.2%CX irrigation)
|
C: |
Antibiotic therapy
1: Systemic:Amoxicillin
2:Local:Slow release devices TC fiber (伊吹 薫) |
D: |
Surgical approach
1: Regenerative surgery
2: Resective surgery |
E: |
Explantation |
CISTの応用チャート
Clinical parameters
PII |
BOP |
Supp |
PPDmm |
RXDefect |
Classification |
CIST |
+/− |
− |
− |
_4 |
− |
0 |
(A) |
+ |
+ |
− |
_4 |
− |
|
A |
+ |
+ |
+/− |
4_5 |
+ |
|
A+B |
+ |
+ |
+ |
_5 |
++ |
。 |
A+B+C |
+ |
+ |
+/− |
_5 |
+++ |
「 |
A+B+C+D |
+ |
+ |
+ |
_5 |
++++ |
」 |
E |
以上のような治療法を選択し、適切に対処することが重要である。
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