本会紹介
本会設立の経緯
わが国において、歯科口腔外科の標榜が認められて早3年が経過いたしました。その間、各地に口腔外科を標榜する歯科医療機関が続々誕生しております。
歯科医療や口腔保健に携わるものは、口腔外科の地域医療における役割を十分、理解していると思われます。しかし、口腔外科医療と言うものは一般に、どのように理解されているのでしょうか。
埋伏歯抜歯、歯根端切除、のう胞摘出、口腔外傷、補綴に伴う外科、インプラント、骨移 植、粘膜皮膚移植、腫瘍診断、顎補綴に伴う外科、口腔粘膜疾患、神経疾患、良性腫瘍摘出、唇顎口蓋裂の形成外科、歯性上顎洞炎、外科矯正、歯性炎症等、この様に、極めて多岐にわたる分野が存在しております。
この様な口腔外科医療を担う口腔外科医のことは、残念ながら、一般の患者さんにあまり知られていないのが現状と思われます。「親知らずって、抜くんですか?先生のところで抜けるんですか?」と言う患者さんの一言に、愕然とした先生方も少なくないと思います。
欧米,特に米国では、口腔外科医のトレイニングに莫大な国家予算が費やされるために、外国人が口腔外科レジデントとして受け入れられることは少なく、また、日本の大学を卒業した日本人歯科医師で、American Board of Oral and Maxillofacial Surgeonsの認定医基準を満たす施設で、口腔外科のresidencyを終了しBoardに登録されている方も多くはおられません。
今、わが国では数多くの、極めて臨床経験豊富な口腔外科専門医が、地域で活動してお ります。この人材を国民のために、国民の健康と福祉のために生かして行く方策は無い物でしょうか。
病診連携と言う形で、病院歯科に口腔外科的な疾患を集中する方策を実行している地域もあります。これは中核病院のある都市部に限られており、そのサービスにも限界があると言われております。
おおくの開業口腔外科医の知識と技術を積極的に役立てる方法を考えていかなければならない時期ではないでしょうか。
それは、私ども口腔外科を永年の間研鑚した者が、情報交換の場を持ち、更に、日本の 口腔外科臨床が、地域医療の場において根付く他に解決の道はありません。
そこで、有志が集り、2000年1月「日本臨床口腔外科医会」を設立いたしました。今後、討議形式の講演会や研修会も予定しております。
興味を持たれた先生方の積極的な御参加をお願いいたします。
連絡先
- 日本臨床口腔外科医会事務局
- 〒661-0021 兵庫県尼崎市名神町1-11-1 アビーロード名神1F 医療法人IDC いぶき歯科医院内
- Tel. 06-6427-3005/Fax. 06-6427-3105
- e-mail:j-info@jacoms.gr.jp